睡眠薬を飲んでも眠れない時に知っておくと便利な眠れる身体を作り上げる3つの方法
『睡眠薬を飲んでも眠れない』
そんな悩みを抱えているあなたは、どこか視点がずれているだけかもしれません。
睡眠はとった方が良い。
それはわかっているけれど、睡眠が取れないような習慣や身体を、知らず知らずのうちにやってしまっていたりするものです。
そういうことから、ここでは、眠りにくい習慣や身体、そして、睡眠薬の効きやすい身体、効きにくい身体などを分析していきながら、どうすれば心地よい睡眠をとれるようになるのかについて、お話していこうと思います。
1.眠れない習慣が眠れない身体を作り上げる
睡眠は、副交感神経の仕事時間でもあります。
副交感神経とは、自律神経(身体のバランスを常に整えてくれる神経)の内、気分を落ち着かせたり体を休めたりする心経になります。
ところが、ストレス社会であったり情報化社会という荒波によって、睡眠時間よりも活動時間を重視する考え方が主流になってきました。
なので、常に身体が覚醒しやすい状態を維持する習慣作りが普通の考え方になっていたりします。
では、どのような習慣が、覚醒しやすい身体づくりの主役になっているのか、見ていくことにしましょう。
1-1 カフェブームが呼び起こす眠れない身体
かつては残業や夜間の作業、そして受験勉強の時ぐらいしか活躍の場がなかったコーヒーですが、今では、どこの街にもカフェがあったりします。
手軽にコンビニでも本格的なコーヒーが飲める世の中。
ところが、コーヒーは、覚醒作用の権化ともいえる飲み物。
コーヒーを飲むと血管が細くなるという作用があります。
血管が細くなると、血流量が減ってしまいます。
すると、必然的に、身体が冷えてしまいます。
なので、コーヒー豆は南米産が多いわけです。
これは、暑さが体内にこもっているときに、血管を細めることで、体内の熱を冷ます役割があるからです。
熱さの中で生き残っていくための習慣だったりするのです。
一方、日本は、四季があり、年がら年中熱いわけではありません。
なので、そこまでコーヒーを飲むタイミングがなかったりするのです。
ですが、そんな日本人の中にカフェブームの到来と共に、不眠症の方が一気に増えていたりするわけです。
1-2 激辛ブームはコーヒーの作用と同じ
コーヒーと共に、暑い国の食べ物の代表が激辛になります。
こちらも、コーヒー同様、血管を急速に細めることで体内の熱を奪っていくものです。
激辛を食べると、汗をかくことで、身体が温まったという勘違いを起こすことがあります。
ところが、この汗は、体内の熱を排出するための汗ですので、どんどん体温が下がってしまいます。
けれど、辛味の作用がある間は、汗を出すために温まった気になってしまい、なけなしの熱を体外へと出してしまうわけです。
その結果、温かさを保つための熱がなくなり冷えきった身体が出来上がってしまうのです。
睡眠中の身体は、頭寒足熱という言葉があるように、足先が温まらなければ、眠気が起きません。
本来であれば体を横にすれば心臓と同じレベルに全身が配置されるので血流を妨げるものは少なくなり流れやすくなるはず。
けれど、辛み成分を多くとってしまうと、血管が細くなっているため、末端まで流れにくくなってしまい、睡眠のとりにくい身体になってしまうのです。
1-3 その他の食材でも睡眠の妨げは様々
コーヒーと同様に血管を細くする作用の飲み物が、紅茶や緑茶などカフェインが含まれている飲み物。
そして、氷の入った飲み物や、冷蔵庫から出したばかりの飲み物、またはアイスなどの冷たい食べ物などなど冷飲食も、血管を細くさせるものになります。
また、塩分も血管を細める代表的なものであって、ここまでに上げた食材は不眠症と共に、高血圧の原因にもなりやすいものと言えます。
さらに、考える必要があるのは血管だけでなく血流も重要な要素になります。
糖質や脂分を多く含む食べ物を積極的に取ることで血液はドロドロになってしまいます。
血管を細くして、さらに血液がドロドロになれば落ち着いて睡眠をとることはできません。
なぜなら、短時間でも同じ姿勢を続けてしまえば、血流障害が起こってしまうからです。
そのため、睡眠をとってもすぐに目が覚めてしまうようなことが起こってしまうわけです。
1-4 筋肉の質だけでも眠れない
すでに理解は進んでいるかと思いますが、睡眠中は血流が十分に四肢末端(手足の先)まで行き渡らないと途中で目が覚める原因になってしまいます。
血流は、基本的に心臓がコントロールしています。
ところが、睡眠中は、心臓も少し休憩をしておく必要があります。
そこで、血流の助けをするのが筋肉になります。
しかも、多くは呼吸に依存していたりするわけです。
なので、睡眠中は、日中よりも大きな呼吸が必要になります。
とはいっても、呼吸を深くするような訓練をしていなければ、いきなり深呼吸ができるわけがありません。
なのに、あらゆる筋肉が固かったり、弱かったりすれば、十分な深呼吸を行っていたとしても、筋肉自体が動いてくれなくなります。
筋肉が動かなければ血流が起こりにくいので、身体を動かし血流を作るためにも睡眠中に何度も目が覚めるようになるのです。
1-5 環境でも眠れない状況を作り上げる
人によっては、
- 明るくないと眠れない
- 音がないと眠れない
- ペットがいるので気になっている
- 夜に帰ってきたり出かける家族がいる
- 親の介護中でゆっくりと眠れない
- 子供の育児中で安心して眠れない
- 家の外が騒がしく眠れない
などの問題で不眠になってしまう人がいます。
中には、そのような環境を望んで選んでしまっているかもしれませんし、環境が徐々に変わってきたのかもしれません。
でも、このような環境では、必ずと言って、筋肉が緊張状態にあることが多いのです。
筋肉が十分に緩んでいれば環境を気に掛けることもなく、スムーズに眠れます。
睡眠に十分な筋肉の状態を作り上げていないと、眠れない理由を外部のせいにしてしまうものです。
ただ、『あなたが悪い』ということを言っているのではありません。
改善方法を知らずに育ってきただけなので、もう少しこの記事を読み進めてください。
きっといいヒントが得られると思います。
1-6 いつも時差に悩まされている
海外への出張や旅行が多い人の中に、まだまだそのような環境になれない人がいます。
その悩みの大きな原点が時差。
時差の問題を感じてしまうと食事も睡眠も仕事も、すべてが狂ってしまいます。
これは、自律神経が正しく機能している証拠でもあるのですが、自律神経を鍛えてしまい証拠でもあります。
なので、このような状況がこれからも続きそうであれば、続きを読み続けてください。
1-7 夜勤のため昼間に眠る必要がある場合
先にも話しましたが、睡眠は副交感神経の働く時間帯です。
この副交感神経は、暗く静かな時間帯に活動しやすくなるものです。
なので、基本的に、人間は明るく騒がしい中で眠れるような構造にはなっていません。
そういうことからも、夜勤を選ぶという場合には、睡眠の問題を受け入れることになりますので、注意が必要です。
特に病院勤務の医師や看護師も夜勤経験者が多いので、普通に睡眠薬で眠る癖を持っているため、簡単に睡眠薬の処方箋が出されてしまいます。
そういうことからも、これらの眠れなくなる理由の中で、睡眠薬とどのように付き合っていくのか?
ここを、しっかりと理解していただきたいと思っています。
2.睡眠薬が効きやすい身体の作り方
睡眠薬の効果を最大限引き出すためには、副作用の出ない身体が必要です。
そのために重要な臓器が2つあります。
それが、『肝臓』と『小腸』です。
肝臓の働きは、薬の効能を最大化するために不純物を取り除く作業をしてくれます。
肝臓が弱ければ、副作用が出やすく、肝臓が強ければ、副作用を最大限防ぐことができます。
小腸の働きは、栄養素を血液に送り届ける必要があります。
小腸に宿便が溜まり過ぎていたり、機能が低下していると、せっかく取り入れようとしている薬であっても、小腸から血液に送り出せれなければ、効果効能を得ることができません。
そういうことから、睡眠薬を飲んでも眠れないという場合には、この2つの臓器、肝臓と小腸を活性化することが重要だったりします。
では、どのように活性化させればいいのかについてはこちらでお話している【横隔膜】と【大腰筋】の運動が欠かせません。
なので、こちらのページを参考に鍛えてみてください。
3.睡眠薬では質の良い睡眠はとれません
睡眠薬はあくまでも眠れない時のお助けアイテム。
身体を少しでも休ませなければ倒れてしまう。
倒れてしまえば何もやるべきことをこなすことができません。
なので、何かをやりこなすためには、最低限身体を休ませることが重要になります。
そういうことから、睡眠薬を取り入れざる負えない時もあるので、そんなタイミングでは取った方が良いのですが、なんとなく、習慣化のように、もしくは依存症のように、睡眠薬を飲まなければ眠れないという状況になってしまえば、大問題です。
なぜなら、睡眠には、身体を休める以外にも、やるべきことがたくさんあるからです。
睡眠中の重要な作業を知りたい場合には、こちらをご覧ください。
4.睡眠薬いらずの眠れる身体を作る方法
睡眠薬ばかりが眠れる方法ではありません。
睡眠薬を飲まないと眠れない間は、依存していても良いのですが、出来ればその間にも、着々と睡眠薬を飲まなくても眠れる身体を作っておいた方が病気になりにくくなったり、ケガや病気を治しやすくなります。
そんな身体の作り方には、
4-1 眠れる呼吸法を身に付ける
身体に良い呼吸法というと腹式呼吸と考える人がいますが、ここでは、腹式呼吸はそれほど重要ではありません。
普通の呼吸よりもほんの少しでいいので、眠れる呼吸になっていればいいのです。
それは、どういう呼吸かというと、副交感神経を活動的にするための呼吸です。
呼吸には、
1)吸う
2)吐く
3)止める
という3つがありますが、通常は吸うことと吐くことの継続が呼吸になります。
そして、この呼吸は、常に自律神経と連動していたりします。
吸う呼吸は交感神経
吐く呼吸は副交感神経
を、活動的にさせてくれていると言われています。
そして、睡眠中は副交感神経の活動時間ですので、睡眠中は、吸うよりも吐く方の時間が長くなってほしいわけです。
そのために、普段リラックスしている時間に、吸うよりも吐く時間を長くする呼吸を意識的に行っておくことで、リラックスしやすくなります。
また、ストレッチなどで筋肉を緩めたりする場合も同様の呼吸を行うことで、筋肉の緊張が抜けやすくなります。
この呼吸法を行う時に注意すべきは決して一生懸命頑張るような呼吸を行わないということです。
頑張ってしまえば、呼吸のパターンは副交感神経を活動させる呼吸になっていても、意識や身体の使い方が頑張ってしまった瞬間に交感神経が活動してしまいます。
あくまでも眠れる身体を作るためには眠れるようなリラックス状態を作る必要がありますので、全身の筋肉から力を抜いて眠くなってしまうような呼吸を行うようにして見ましょう。
4-2 眠りやすい筋肉を作る方法
上記でも話しましたが、副交感神経を活動させるためには、固まって動けない筋肉は邪魔になってしまいます。
なので、少なくとも睡眠をとる前までには、固まっている筋肉や動かしていなかった関節を動けるようにしておく必要があります。
動いていないところや固まっているところがあれば血流が悪くなってしまいます。
その結果、睡眠中にじっとしていると徐々に血圧が上がったり心拍数が増えてしまったりします。
これは、睡眠中の副交感神経から徐々に、交感神経に切り替わる流れになってしまい、結果途中で目が覚めるという状況になってしまうのです。
そうならないように、睡眠中に自然と寝返りが打てていればいいのですが、寝返りをうてるようにするのも、睡眠直前にいかに身体を緩めておくかがキモになります。
4-3 眠れる血管を作る方法
血管が細くなってしまうと覚醒作用が生まれたり血流が少なくなり身体が冷えてしまいます。
その結果、眠りにくい身体となってしまいますので、血管を太くする習慣が必要です。
血管を太くするためには、日中の運動と食前に白湯を飲むことが重要になります。
4-3-1 日中の運動で十分に交感神経を活性化
交感神経は日中に働きやすい特徴があります。
副交感神経は夜間に活動しやすい特徴があります。
眠る事ばかりを考えると、どうしても副交感神経を活動させることばかりを考えてしまいます。
けれど、重要なのは、交感神経と副交感神経の役割を全うすることです。
これは車で考えると理解しやすいのですが、アクセルが交感神経、ブレーキが副交感神経。
アクセルを踏まなければ車を動かすことはできません。
けれど、ブレーキを踏まなければ車は止まれません。
エンジンさえかけなければ、車はやがて動かさずに動けないポンコツになります。
なので、身体を元気に保つ秘訣は、ちゃんと使って、ちゃんと休むこと。
このメリハリがキモになります。
なので、交感神経が活動しやすい日中に運動すると夜間に副交感神経が働きやすくなるのです。
4-3-2 食前の白湯で副交感神経を最大活用
始めにも話しましたが、血管が細くなれば眠りにくい身体になります。
また、腸が働かなければお腹が空くようにはなりません。
腸は温まると機能しやすくなり消化吸収が進みます。
すると、食欲がわき、しっかりと食事を取り込むことができるようになります。
また、腸は腹部全域にありますので、腸が活動しやすくなると、全身の血流が改善されていきます。
しかも、お腹が温まると副交感神経が活動的になりやすくリラックスモードになりやすいので、血管や筋肉が緩みやすく眠りやすい身体を作ることができるようになります。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。