自律神経失調症を鍼灸や病院で診てもらうよりも確実に調整する方法
自律神経失調症は、心療内科で診てもらうことが多いため、なぜか心の病の代表みたいになってしまっています。
ところが、民間療法に目を移すと、
- 鍼灸のように、様々なバランス異常を調整することで、自律神経失調症を整えていたり
- 整体やカイロプラクティックのように、自律神経の出入り口でもある背骨の歪みを矯正し、自律神経失調症に対処している分野があります
このようなチグハグな状態から、自律神経失調症の実態をつかみ切れていない人が多いと思いますので、ここでは、代表的な自律神経失調症の8つの原因についてお話しています。
そして、原因を理解すると明らかになることとして、
●どんな投薬治療よりも
●どんな鍼灸治療よりも
●どんな歪み調整よりも
自律神経失調症に効果的な方法を理解することができるようになりますので、最後まで目を通していただけると幸いです。
1.自律神経失調症の8つの原因について
自律神経失調症を発症するには、以下の8つの原因があります。
どれか一つでも崩れてしまうと自律神経失調症になる危険性があります。
単語だけ見ていても、何がどうして自律神経失調症の原因となるのか?
ということを、一つ一つ紐解いていくことにしましょう。
1-1 胃腸
胃腸は、飲食の通り道でもあり、消化吸収を行い栄養素を取り入れる重要な臓器でもあります。
この胃腸は、胃・小腸・大腸という3つに大きく分類されています。
そして、神経的には、
胃 交感神経
腸 副交感神経
という感じで、それぞれの神経で機能させています。
この交感神経と副交感神経をまとめて自律神経と呼ばれています。
食べるためには、胃を働かせ
消化吸収するためには、腸を働かせる必要があります。
胃も消化はしますが、胃の消化だけでは栄養を取り込むことはできません。
胃と腸の役割が違うこともあって、それぞれ機能させる時間を作りこむことが、胃腸のコントロールでもあり、自律神経のコントロールでもあるのです。
そして、薬も鍼灸も整体も、胃腸を整えたり、自律神経を整えることは可能なのですが、胃腸の使い方を決めるのは、あなたです。
そう、どのような治療よりも、自律神経失調症を解消するためのプロはあなたということなのです。
はじめに答えを持ってくると、面白みがないかもしれませんが、すべて共通事項の問題を抱えていることを、この後の内容で理解していただくことで、自律神経失調症の対処法に対する認識が変わっていくものと思います。
1-2 睡眠
睡眠というのは、副交感神経の能力を最大限発揮させる時間帯になります。
そして、睡眠中の副交感神経は、次のような重要な作業を行うために必死で働いてくれているのです。
- 消化吸収(飲食から得た食材から身体に必要な栄養素を抽出し身体の隅々に栄養素を運びます)
- 疲労回復(あらゆる細胞は使った後に疲労物質がたまります。その疲労は新鮮な栄養素と交換され疲労回復されていきます)
- 身体成長(筋肉も骨も内臓も消化吸収の流れから得た栄養素で成長していきます)
- 糞便形成(栄養素にならなかった不要物質をまとめて排泄させるためにふんべっぼ形にするのも睡眠中に行われています)
- 脳内整理(一日の間に行ったこと・聞いたこと・知ったことなどを脳内で使いやすいように整理するのも睡眠中の働きです)
さらに、自律神経は、自然界と連動している神経(だから自然治癒力という名前が有名になっているのです)ですので、日中は交感神経、夜間は副交感神経が働くようになっています。
そういうことから、日中に寝てしまったり、夜間遅くまで起きていたりすれば自律神経が乱れるのは仕方ない事なのです。
このように、睡眠時間で副交感神経を最大化させるのは、薬や鍼灸ではなく、あなたの行動にかかっているということが理解できると思います。
1-3 食事
食事は、先に話したように胃が活動することで行われます。
いわゆる交感神経の働きです。
そう考えると、胃腸での話と同じように感じてしまうかもしれません。
ですので、ここでは違うお話、『何を』食べているのか?についてのお話になります。
食事の中には、
- 興奮性のもの
- 鎮静作用のあるもの
- 熱性のもの
- 冷性のもの
- 流れを作るもの
- 流れを滞らせるもの
などいろんな作用があります。
何度も同じ作用のものを摂取していると、身体の組織(筋肉・皮膚・血管など)も、その作用のまま成長していきます。
飲食直後に自律神経に作用したり、偏食により組織の成長と共に、徐々に自律神経が狂っていくこともあるのです。
でも、この料理を鍼灸で変更することはできません。
料理の種類に応じて、飲む薬を変えてじりつしn
1-4 運動
運動と言ったらスポーツをイメージしてしまう人が多いのですが、ここでいう運動はスポーツではありません。
スポーツが必要なこともありますが、多くの場合、必要な要素は日常生活で使う運動です。
例えば、あなたにとって一番身体を動かしているのが部屋の掃除であれば、掃除で使う身体の動きが取り入れた方が良い運動の種類になります。
あなたが、階段の上りで息が切れるのであれば、階段を上れる筋力を鍛えるのが必要な運動です。
あなたが、肩や腕の柔軟性不足で服を着るのが大変であれば、肩や腕の柔軟性を上げるための運動が必要な運動となるのです。
決して、走ったり、むやみやたらに筋トレしたり、エアロビで汗をかくことが良い運動なのではありません。
むしろ、そのような運動で動かした筋肉を日常生活で使わないのであれば、もはや、あなたの首を絞めるための道具を必死で鍛えていると言えてしまうのです。
筋力があれば、交感神経が働きやすく
柔軟性があれば、副交感神経が働きやすい
ここにも、自律神経が絡んでくるわけです。
フィットネスクラブに通い筋トレを行い、筋肉を固くし、鍼灸で筋肉をほぐし、日常でまた固めている人がいます。
これは、ある意味、自律神経を乱すための日常を好んで過ごしているということになりますので、チグハグな日常から一日でも早く、一歩抜け出すように心がけましょう。
1-5 筋肉
前述でもありましたが、筋トレした固い筋肉は交感神経が働きやすいということになりますが、食事や感情の使い方によっても、筋肉は固くなったり緊張したりします。
さらには、内臓の状態によっても筋肉が固まることがあります。
筋肉が固まると、交感神経が働きやすくなり、副交感神経が働きにくくなります。
一方、筋肉を動かすことなく筋力低下を起こしていると、気力がわかなくなります。
なぜなら、筋肉に力が入り固くなることが、活動するための気力の生みの親だからです。
そういうことからも、交感神経が働きにくい筋肉の環境は、
- 弱い
- 薄い
- 細い
- 柔らかい
などの状態で、副交感神経が働くことになります。
良くも悪くも、副交感神経が働かないと体調は回復できませんので、必ず、上記のような状態を作りたいわけです。
その中で、唯一あっても良さそうなものが、『柔らかさ』となるわけですから、柔軟性を高めることが重要になるのです。
柔軟性ばかり高く、力強い筋肉の固さが得られない筋肉は、副交感神経しか働かない、活動力の少ない身体になってしまいます。
力を入れると固くなり交感神経が働きやすくなり
力を抜くと柔らかくなり副交感神経が働きやすくなる
このような状態が自律神経のバランス良い状態と言えるのです。
従って、マッサージや鍼灸で固さを取り除くことばかり行っていると、筋肉がゆるみすぎて力が入りにくくなり、副交感神経ばかりが機能します。
せっかくマッサージや鍼灸を受けるのであれば、そういうことが起きないような調整をしてもらうようにしてくださいね。
1-6 呼吸
呼吸は、吸う・吐く・止めるという3つの動作があります。
吸う 交感神経
吐く 副交感神経
止める 我慢(忍耐力)
という違いがあります。
あなたは、どのような呼吸を意識して行っているでしょうか?
多くの人が、呼吸なんて意識せずに行っています。
だからこそ、呼吸を意識することで、自律神経を整えることも乱すことも可能なわけです。
1-7 背骨
背骨は身体を支えたり、動かしたりするだけでなく、脊髄という脳と直結する神経が流れていたり、自律神経が出入りする場所でもあります。
背骨は一度でもむち打ちになってしまうと、安定した状態を保つことがしにくくなります。
むち打ちと同じ状態を作るものに、
- 交通事故
- 転倒による尻もちや頭部の負傷
- 階段などでの転落事故
- ボキボキ整体
- 自分で背骨を鳴らす癖がある
- 格闘技・ラグビー・アメリカン・フットボール
- スキーやスノーボード
このようなものにより当時痛みがあったかないかに関わらず、大抵の場合むち打ちになっているものです。
しかし、身体を動かしていることが多い時期にはそれほど大きな問題になることはありません。
症状が出始めるのは運動をしなくなり筋力が弱くなった頃に起こってきます。
1-8 感情
そして、最後に感情も重要な要素になります。
喜怒哀楽とたくさんの感情表現が行えるようになっている人間ですが、社会環境や家庭環境によって、同じ様な感情しか表現できなくなってしまうものです。
中医学の基礎理論となっている五行論には、
このように、内臓と感情が密接に絡んでいるという考え方があります。
要するに、同じ感情ばかりを働かせていると、内臓の働きにも偏りが出てしまうわけです。
その偏りが自律神経失調症の原因になることが多かったりするわけです。
2.自律神経失調症の治療は原因がキモ
自律神経失調症が心療内科で診てもらうようになり、クスリでコントロールされることが多くなったのですが、自律神経は薬でコントロールしてしますと治るどころか悪化してしまうことが多かったりします。
なぜなら、原因によって、自律神経を調整する方法が完全に違ってくるからです。
薬で自律神経の交感神経と副交感神経の働き自体をコントロールできたとしても、その時に身体の使い方が変わることはありません。
食事内容も睡眠時間も、運動するかしないも、すべて薬ではコントロールすることができません。
出来るのは唯一症状を感じている本人だけなのです。
もちろん、治し方は無数に存在します。
というよりもその原因によって、適切な方法で改善していく必要があるのが自律神経失調症のキモだったりします。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。