首のヘルニアと病院で診断されても痛みやしびれの原因はデスクワークかも?
デスクワークや受験勉強に集中していると、首から肩、そして、腕にかけての痛みやしびれが出てくることがあります。
整形外科を受診すると、首のヘルニアと言われるような症状です。
そのような痛みとしびれが伴う、ヘルニアではない症状(デスクワーク症候群)についてお話していきます。
デスクワーク症候群とは、PC作業を行う人に多く現れる症状の事。
と言っても、私が勝手につけた名称ですが、侮ってはいけません。
最近、非常に多く診られる症例の一つで、おそらくこれからもっともっと多く出てくる症例だと思います。
まず、デスクワークで一番多いのが、PC作業。
そして、PCの画面を、覗き込むように頭が前に突っ込んだ状態で(TVやゲーム・読書も同じ)、長時間作業になることが多い。
そのため、頭の重さを支えるためには、首後側の筋肉が必要になります。
しかし、この筋肉を鍛えている人はほとんどいないため、疲労を起こしやすいのです。(この段階で、疲労感やだるさ、重さを感じるもの。)
その疲労に気付かず、PC作業を続行していると、首の後ろ側で頭を支えている筋肉が限界となり、少しずつ傷付き始め、痛みを発するようになるのです。(この痛みは筋肉痛のような痛み)
この痛みから逃れるように、首を傾けたり、変な姿勢を取っていると、背骨に歪みが現れます。
さらに、その姿勢を続けていると、筋肉や関節が歪んだ状態になれはじめ、筋肉も関節も歪みごと固まってしまいます。
すると、首のヘルニアのような症状が現れるようになるのです。
首のヘルニアは、痛み・しびれ・感覚異常・運動麻痺などの症状を、主に肩から腕にかけて、大抵片側に特化して起こすもの。
これは、背骨と背骨の間から、自律神経、運動神経、知覚神経が出入りしているためなのです。
歪みとは、この背骨と背骨の間隔が変化することを意味し、間隔が狭くなると、それぞれの神経を圧迫する可能性が出てくる。
自律神経を圧迫すれば、内臓に異常をきたし、運動神経を圧迫すれば、筋肉が動きにくくなる。
また、知覚神経を圧迫すれば、痛みやしびれを感じることとなるわけです。
実際の首のヘルニアは、首の骨と骨の間にあるクッション(椎間板)が、歪みで押しつぶされ、関節外に飛び出した状態をいいます。
そして、その飛び出た部分が、どの神経を圧迫したのかで、症状が決まってくるのです。
従って、デスクワーク症候群と首のヘルニアの症状はほぼ同じと捉えられるわけです。
実際、キュアハウスにデスクワーク症候群で来院した患者さんの中で、整形外科を受診した人は、ほぼ全員『首のヘルニア』と診断されています。
しかし、治療方法は、整形外科とは全く違うものになります。
なぜなら、首のヘルニアは、軟骨(椎間板)が飛び出しているため、無理な動きは禁物です。
従って、首のヘルニアの治療は、なるべく関節や筋肉を動かさないように、優しい刺激を入れていく必要があるのです。
かたや、デスクワーク症候群の場合は、首を支える筋力が落ちただけなので、炎症が治まったら、どんどん動かさなければならないのです。
首のヘルニアの場合でも、椎間板が元に戻った後に、筋力をつけなければならないケースがほとんどですが、椎間板が元の位置に戻れば、症状は消失するので、この時点で治療を終了してしまうことが多く、大事なリハビリを行わずに治ったと勘違いしている人が多いのが実情なのです。
痛みやしびれ等の症状は、治療で取り除くことができたとしても、筋力を付けることは、本人以外できるものではありません。
そのため、デスクワーク症候群の治療には、地道な筋力トレーニングが、一番重要になるのです。
しかし、この地道な作業を苦手とする人が多く、治りを遅らせてしまいます。
このような厄介な症状が、年々増えてきています。
PCは、便利なものですが、身体にとっては、悪いことが多いもの。
仕事以外では、なるべくPCから遠ざかり、身体を動かす習慣を身につけたいものです。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。