背中が寒い時の適切な対策の立て方
背中が寒いと感じることってありませんか?
通常は、
背中が寒い=風邪?
という公式のように、何らかの病気を疑ってしまいます。
中には、霊に取りつかれたと思う人もいるかもしれません。
ですので、背中が寒いと思った時の対策は、大抵病院を受診したり除霊したり?
確かにそういう場合もあるかもしれませんが、多くの場合には、そうではなく、誰もが理解できる背中が寒いと思える原因があるのです。
そして、背中が寒い原因さえ理解できれば誰でも簡単に対策をたてることが可能になるのです。
1.背中が寒いのには2つのパターン
背中が寒いのには2つのパターンがあります。
1-1 背骨の捻挫
1-2 過労
鍼灸の世界では、この二つのケースで、背中が寒いと感じている患者さんを診ることがよくあります。
さらに、寒いと感じるものを2つに分類すると、
1-3 外部からの冷え
1-4 患部の冷え
と、捉えることが可能です。
まずは、これらの分類ができてこないと背中が寒いと感じた時に適切な対策が立てられません。
そもそも、背骨の捻挫という概念は、医療業界にほとんどなく、私自信の経験と臨床の中から理解したものなので、一般的な用語でもありません。
そういうことからも、1つずつ詳しく見ていくことにします。
1-1 背骨の捻挫で背中が寒い?
そもそも捻挫という状態は、関節が動きすぎないようにするための靭帯が伸びたことを表します。
従って、靭帯が伸びている関節は背骨を固定できずに、動きやすくなってしまうのです。
『関節が動きやすければいいのでは?』と捉える人は、多いと思いますが、靭帯が伸びていると、通常よりも動きすぎてしまうので、結果
1)椎間板ヘルニア
2)自律神経失調症
3)関節の脱臼
などが起きやすくなってしまうのです。
1-1-1 背骨の捻挫の原因について
では、背骨の捻挫はどのような原因で発生するのかを見ていきましょう。
背骨の捻挫は、通常外傷が原因となります。
(1)交通事故によるムチウチ
(2)ボキボキ整体
(3)自分自身で背骨を鳴らす癖
(4)スキーやスノーボードでの大転倒
(5)階段や段差での転倒事故
(6)殴り合いの喧嘩
(7)格闘技やアメフト、ラグビーなど
などがあります。
1-1-2 背骨の捻挫への対策が背中が寒いと感じる機会を減らす
どのようなきっかけで背骨の捻挫が起きようと、背骨が不安定であることに違いはありません。
また、背中の筋肉が弱くなればなるほど背骨は不安定になり寒いと感じることが多くなりますし、寒さも強く感じるようになります。
なぜならば、背骨が不安定であれば、そこには血行障害が生まれるからです。
この血行障害が背中に寒いという感覚を作りあげるわけです。
血行障害を改善するためには、まず背骨の安定感を作り上げるのが対策となります。
つまり背中が寒いという状態を改善するための方法と言えるわけです。
では、どのように背骨を安定させていけばいいのでしょうか?
それは腕立て伏せを利用するのが一番手軽に行える方法になります。
しかも、肘を曲げ伸ばしは不要です。
腕立て伏せの正しい姿勢で、背中を真っ直ぐに保ちながら維持し続ければ大丈夫です。
腕立て伏せの正しい姿勢とは、肩の真下の床に肘を曲げず手をまっすぐ伸ばしてつける。
頭は床を見るような位置に置き、頭の天辺からかかとまでが串刺しになったような姿勢を取ります。
お尻は浮かさず、お腹もたるませず引き上げます。
それでいて深い呼吸をし続けるのです。
あくまでも背骨を安定化させるため、そして背中が寒いと思う状態を改善するための対策ですので、背中が寒いと感じなくなるまでが、この運動をし続ける期間となります。
背骨を安定させ背中が寒いと感じなくなるまで筋肉を鍛え、背中に血液循環を作りあげましょう。
1-1-3 背中が寒いと感じなくなるための対策なのに返って寒いと感じた場合
背中にしっかりと背骨を固定できる筋肉が付けば、寒いという感覚が抜けるかというと、そんな簡単に変わるものではありません。
背中に筋肉がついても固いだけの筋肉では、返って血行障害の原因となり、寒いと思う頻度が多くなる場合があります。
そこで、腕立て伏せの姿勢を維持するうえで、最も重要な事があります。
それが【呼吸】です。
腕立て伏せの姿勢をキープしながら、深い呼吸をし続けてみてください。
できれば背骨がゆっくりと動くようなイメージで行えるとより強力な対策となるでしょう。
背中に呼吸だけで動ける柔軟性豊かな筋肉がつけば、寒い感覚とは決別できるようになります。
1-2 過労になると背中は寒い?
過労というと働きすぎのイメージがありますが、それだけではありません。
遊び過ぎや昼夜逆転生活を続けているだけでも、過労状態になってしまうのです。
では、過労状態とはどのような状態かというと、端的にいうと、
栄養失調になり疲労回復ができない状態
ということになります。
1-2-1 栄養失調の5つの原因が背中が寒いと感じる原因に
栄養失調になれば、筋肉は育つことなく働きにくくなり、疲労回復もできません。
背中の筋肉が栄養失調になってしまえば、背中に血行障害を作ってしまい、寒いと感じる元が生まれてしまいます。
そんな栄養失調の原因は以下の5つになります。
1)ダイエットなどで食べなかったり
2)空腹でもないのに食べたり
3)満腹なのに無理して食べ続けたり
4)便秘対策として下剤を長期使用していたり
5)睡眠不足により消化吸収がうまくできなかったり
と、様々な状態で栄養失調状態になります。
1-2-2 背中に疲労が溜まれば寒いと感じる
さらに疲労回復は、
1)筋肉が固まっていたり
2)筋肉の機能を働かせていなかったり
3)睡眠不足が続いたり
4)睡眠の質が悪かったり
5)血流が悪かったり
つまり血液が流れなければ、栄養が届かず、疲労回復ができないのです。
そして、最も疲労回復できる時間帯が睡眠時間となりますので、睡眠不足は疲労回復を促進できない原因と言えるのです。
疲労がたまったままの筋肉では、血液を流せません。
背中の筋肉が疲れていれば、背中の血流が悪くなり、寒いと思っても仕方ない状態になってしまうのです。
先にもある程度書きましたが、過労を生み出す要因としては、
1)働きすぎ
2)ダイエットのしすぎ
3)短時間睡眠
4)ストレスのためすぎ
5)運動しすぎ
6)食べ過ぎで睡眠不足
7)カフェインのとりすぎ
といろいろな可能性があります。
過労に関しては、こちらの記事が前兆と言える状態を表していますので、参考にしてください。
過労の対策には、何をしなければならないかというと、【生活改善】がすべてです。
その前に、
今の生活の積み重ねが過労である
という認識が必要なわけです。
重要な対策は、健康三原則を見直すことです。
1)睡眠時間を規則正しく日々一定に保つ
2)今の身体や生活に必要な食事を摂るべきタイミングで取る
3)満遍なく身体を動かし筋肉の機能を一定に保つ
少し説明を入れます。
健康を取り戻すために睡眠不足の対策になるのが寝ている時間帯です。
【眠くなったら寝る】というのが重要なのですが、その時間が翌日では問題です。
睡眠でもっとも重要な時間帯は、22時から2時までです。
従って、22時前には就寝できるようなコントロールが必要になります。
そして、平日と休日で睡眠を時間帯が崩さないことも過労対策に必要な要素になります。
睡眠がしっかりとれるようになると、背中の筋肉も疲労回復が行え、血流が戻ってきますので、背中が寒いと思う頻度が減ってくるようになります。
そういうことからも、あなたの睡眠不足をこちらの記事でチェックしてみてはいかがでしょうか?
食事は、生きていくために必要不可欠なものです。
そして、生きていくパターンは人それぞれです。
そこで、必要な栄養素という考え方になるのですが、『その人その人の生活スタイルに見合った栄養素』が必要ということになります。
- 筋力が必要であればタンパク質中心
- 動き続けるのであれば炭水化物中心
- 余り動かず筋力も使わないのであれば、ビタミン・ミネラル中心
となります。
食べたいから、美味しいから、好きだからで食べ続けることが病気のもとになりますので、過労を改善するには、生活に見合った食生活にしていくことも重要な対策になります。
要するに、背中が寒いのであれば、背中の筋肉量を増やすためにたんぱく質を取るようにする。
もしくは、背中の筋肉をもっと動かすために炭水化物を取る。
または、背中の柔軟性を高め、血流を高めることで寒いという環境を変えていこうとビタミン・ミネラルを取る。
このような感じで、あなたの背中の筋肉や血流の状態で食事内容を見直すことで背中が寒いと感じなくなることができるようになるわけです。
筋肉は伸びるか縮むかで、骨を動かし関節運動を行い身体を動かすわけです。
しかも、筋肉の伸び縮みによって全身の血流が決まってしまうので、栄養を回すか止めるかは、筋肉の働きで決まってしまうといえるでしょう。
そこで、ラジオ体操のような全身運動を行い、
- 伸びやすい筋肉
- 伸びにくい筋肉
- 痛みのある動き
- 動きやすい動き
などをチェックし、状態に合わせて、筋肉を鍛えたり、ストレッチなどで緩めたりすることも重要な対策となります。
1-3 外部からの冷えによる背中が寒い場合の対策
外部からの冷えというのは、クーラーや扇風機の風、そして、気温が低くなっている時の風などが、当たっている場所で感じるものです。
この外部からの冷えを感じやすい場所は、上記で上げた【背骨の捻挫】や【過労】を起こしている場所で感じることが多いのです。
従って、背中の一部が外気により寒いと感じているのであれば、前に戻ってそれぞれの対策を行えば、
背中から寒いという状態がなくなっていくでしょう。
1-1-2 背骨の捻挫への対策が背中が寒いと感じる機会を減らす
しかし、背中だけでなく、全身が冷えてしまう場合には、楽天市場などで、対策グッズを取り寄せてもいいかもしれません。
このように、単純に『背中が寒い』という場合であっても、いろいろと対策の仕方が違うものです。
暑い寒いの基準は血流によるもの。
単に冷やせばいい、温めればいいという単純な対策では意味がありません。
寒いと思っている場所の意味をしっかりと認識し適切な対策を取れるようになることが、再発防止につながりますので、ぜひ試してみてください。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。