自律神経失調症の生活習慣別・タイプ別セルフチェック
自律神経失調症み悩まれている人は非常に多く、病院でもなかなか治らないということで苦しんでいる人が増えています。
その理由の一つが自律神経失調症のセルフチェックの方法が確立されていないということがあります。
そこで、自律神経失調症は何が原因でどうして起こるのかについて、セルフチェックしていきながら、改善できるところから今すぐ取り掛かれる内容をまとめています。
病院で自律神経失調症と診断され、薬も処方されているけれど、いつまで経っても治らないという悩みを取り除いていただくためにご利用いただければと思っています。
この図を見て、あなたがピンとくるポジションはあるでしょうか?
この図は自律神経失調症のポジションを表しているものになりますが、どこに位置しているのかが明確になれば、自力で自律神経失調症を克服することも可能になります。
いつまでも病院に頼りっぱなしではなく、ご自身の体調ぐらいは、セルフチェックできるようになり、改善ポイントを明確にすることで、早期に薬漬けの状態から脱出できるようになってみましょう。
1.生活習慣で自律神経失調症をセルフチェックする8つの方法
自律神経とは、交感神経と副交感神経のバランスにより体調を自動的に整えるための神経になります。
いわゆる自然治癒力そのものと言ってもいい重要な神経になります。
そして、あらゆる生活習慣で、自律神経がバランスを保つための働きをする際に、その活動を崩すようなことをしてしまうことが多々あります。
知っていれば、そのような行動を取った後に自己調整することで、自律神経失調症にならずに済むのですが、多くの人は知らず知らずのうちに、自律神経のバランスを崩す生活をしてしまっていることが多いのです。
中には、自然治癒力を自力で破壊してしまうような行動を習慣化してしまっている人もいますので、そうならないためにも、何をどうすれば自律神経が乱れずに済み、自然治癒力を維持することができるのかセルフチェックで、いつでも自己調整を行えるようになっていきましょう。
1-1 食事量・内容・時間帯・食べ方による自律神経失調症
食事に関連した自律神経失調症は意外と多いものですので、あてはまるところがあるかどうか食事のセルフチェックを行っていきましょう。
セルフチェックの結果、あてはまりそうな項目があれば、その項目をどのように改善すればいいのかを考えながら読み進めてみてください。
1)食事量をセルフチェック
食事量が多くなればなるほど胃が大きくならなければならず、その分胃酸の出る量も増やさなければ消化することができません。
胃が大きくなったり(胃拡張)、胃酸を多く分泌したり(胃酸過多)するのは交感神経の働きです。
このような食事が多い場合には交感神経が暴走しやすく興奮性の症状を発症しやすいものです。
また、極度に絶食をおこなったりすると、胃の大きさが一定しません。
胃が大きくなったり小さくなったりするのも自律神経の調整がしにくくなる要素となりますので、出来る限り毎食同じ様な食事量を取れるようになるよう心がけるか、運動量が多かった時だけ分量を増やすなどの工夫ができるとストレスがたまらずに済むことができます。
2)食事内容をセルフチェック
食材には、様々な作用があります。
交感神経を働かせ、体温を上げたり、血管を細くしたり、心拍数を増やしたり、副交感神経を働かせ、眠くさせたり、消化を促進させたり、リラックスさせたりするものがあります。
知らず知らずに食事内容に偏りが出ていると、どちらかの神経を活動させやすい習慣になっていることがあります。
そういうことから、食事が偏らないように、五味五色というものをチェックしていきましょう。
五味 : 酸 ・ 焦 ・ 甘 ・ 辛 ・ 塩
五色 :青(緑)・赤 ・ 黄 ・ 白 ・ 黒
これらのバランスを常に気を使いながら、食事を調整することで、自律神経失調症を防ぐことができるようになります。
もちろん、毎食という話ではありません。
今週は辛いものばかりだったから、今週は酸っぱいものを積極的に取ろう。
このような感じでバランスを取るように心がければストレスにならずに済むと思います。
3)食事の時間帯をセルフチェック
あなたは平日と休日の食事時間を一定に保つことができているでしょうか?
食事時間が日によって違うと、胃腸の働くタイミングが崩れてしまいます。
これも大きな自律神経失調症の原因になります。
また、常に食事時には空腹になる調整が必要です。
空腹感なく食事を取るということは、無理に交感神経を働かせていることになり、興奮性の症状を作りやすくなります。
もし、食事の時間が来たのに空腹感がない場合には、少し運動を行い空腹を作るということを行うだけでも体調を変えることができてりします。
4)食べ方をセルフチェック
早食い、大食い、噛まずに食べる、水で流し込む、食直後に動き回る。
人それぞれ食べ方は様々ですが、上記に挙げた食べ方に近い場合には、交感神経が活動しやすい食習慣を持っているということでもあります。
もし、興奮性の症状を感じやすい場合には、このような食べ方を注意するだけで改善できる場合があります。
1-2 睡眠時間・時間帯・寝方による自律神経失調症
睡眠に関しても、なかなか理解していない人が多く自律神経を乱しやすい習慣になります。
十分睡眠をとっているにもかかわらず、疲れがなかなか取れない。
もしくは、活動量は多いはずなのに全く眠くならない。
そんな状態になっているのであればしっかりとセルフチェックを行い、何が問題なのかを早期に気づいて改善してしまいましょう。
1)睡眠時間のセルフチェック
睡眠時間は一般的に7~8時間が良いとされています。
けれど、世間一般では、5~6時間眠れれば十分としている人たちが多くなっています。
要するに、一般常識的に自律神経が乱れているといえる状態にあるわけです。
睡眠時間は副交感神経の活動時間であり、目が覚めている時間の大半は交感神経を使っていることが多いため、時間配分からしても興奮状態に陥りやすいと言えるのです。
従って、興奮性の症状が出ていると感じている場合には、30分でもいいので眺めに睡眠時間を確保する必要があるということになります。
2)睡眠の時間帯をセルフチェック
睡眠は基本的に太陽が出ていない時間帯に取ることが重要です。
従って、いくら適正な睡眠時間を確保できているといっても、朝方から寝始めたり、夜と昼の睡眠時間を合算していたりするのであれば、それは睡眠時間とはカウントされません。
体調を維持したり、病気や症状を整えたいときには、12時を中心として前後同じ時間の睡眠時間を確保できるのがベストです。
そういうことから、睡眠時間を4時間しか取れないとしても、2時~6時というより、22時~2時という時間帯の方が自律神経が乱れずに済むのです。
3)寝方でセルフチェック
寝ている姿勢や寝返りというものがあります。
そして、寝心地のいいベッドや寝具というものがあります。
寝返りというのは自己調整の意味で無意識のうちに行える自己整体になります。
そして、寝心地いい寝具は寝返りを打たずに済むものがほとんどです。
従って、世間一般で良いとされる寝具は、自己整体しにくいものと言えます。
要するに、寝ている間に疲労回復したり、身体成長を行ったりすることが極めて難しい、このような作業を行えなくなった高齢者に必要なものと言えます。
自己整体を行えないということは自律神経が機能していないとも言えますので、注意が必要です。
1-3 運動習慣・強度による自律神経失調症
運動のセルフチェックに関しては、運動経験者と未経験者によってずいぶん違いが出てしまうと思います。
誰かと比べるのではなく、あくまでもあなたの人生において過去と比べ今どういう状態になっているのか?
もしくは、自律神経失調症になり始めたころの運動レベルと今の状態はどのような違いがあるのかをセルフチェックしていきましょう。
1)運動習慣のセルフチェック
過去に運動していた人が社会人になって全く動かないということがよくあります。
また、学生時代にはまったく運動経験がなかったのに、社会人になってから急に運動を始める人もいます。
じっとしていた人が動くような習慣になったり、動いていた人がじっとするようになる。
これは、最も自律神経失調症になりやすいパターンになります。
なぜなら、血流に差が出てしまうからです。
血流にのって栄養が流れ込んでくるわけですから、運動習慣の差によって、組織の栄養量が違ってしまいます。
その結果様々な症状を起こしてしまうわけです。
2)運動強度のセルフチェック
一番多い問題は、週一の運動です。
週に1回だけの運動で運動不足を解消しようと考える人は多いものですが、筋肉は、運動後最大でも72時間程度しか、維持できません。
要するに3日以上間をあけた運動は怪我をしやすいタイミングの運動になりますので、週一の運動で追い込むような強度で運動してしまうと、身体がついていけなくなります。
ヨガやストレッチなども同じで柔軟性を高める運動は、毎日行わなければ、保つことができません。
このような肉体に不一致な運動方法を取ってしまうと自律神経失調症のきっかけになってしまうのです。
1-4 筋肉量・柔軟性による自律神経失調症
筋肉は付いていればついている人ほど健康と考えがちですが、実はそうでもありません。
筋肉のセルフチェックを怠っていると、若いうちは良くても年を取ってから自律神経がひどく乱れてしまうことがあります。
そういう意味でも、筋肉のセルフチェックは毎年行ってもいいぐらい、自律神経失調症予防に対する重要なポイントを握っていたりします。
1)筋肉量でセルフチェック
筋肉量が多ければ多いほど活動量が多くなければバランスが悪く、活動量が少なければ少ないほど筋肉量が不要なものです。
むしろ、活動していないのであれば筋肉よりも脂肪が多い方がバランスが取れていたりするのです。
ところが、学生時代に体育会系でかなり筋肉を動かしていた人で社会人になってから全く運動していない人たちがいます。
その場合、積極的に筋肉量を落とす必要があるのですが、落とさずに平々凡々と過ごしていると、運動時と比べて圧倒的に代謝が悪くなることから自律神経が乱れやすくなるものです。
そういうことから、日常生活に見合った筋肉量が自律神経失調症にならない重要なチェックポイントになるわけです。
2)柔軟性をセルフチェック
柔軟性は血流を表す指標になるものです。
しかし、柔軟性はあるけれど動かす機会が非常に少ないという場合には、様々な不具合が起きやすい体内環境になります。
なぜならば、柔軟性というのは、筋肉や関節を十分に動かすためにあるのですから。
筋肉が動けば血液が動き関節が動けば体を移動させることができます。
要するに、柔軟性は動くための目安とも言えます。
であれば動けるのに動かないというのは自律神経を乱す原因と言えるのです。
もちろん、動けるような筋肉の柔軟性がないのに頑張って動き続けるというのも自律神経に大きな負担をかける生き方と言えます。
自律神経失調症はこのような無理な活動で引き起こされることが多いのです。
1-5 呼吸量・癖・意識による自律神経失調症
心理学の世界ではほぼ常識となっている呼吸と自律神経の世界ですが、医学的にも一般的にもまだまだ普及していないのが呼吸と自律神経の関係です。
この関係を理解できるようになるとあらゆる自律神経失調症の症状を自己コントロールできるようになったりもしますので、今の呼吸がどのような状態にあるのかしっかりとセルフチェックを行い、呼吸のコントロールを行い自律神経失調症のあらゆる症状を克服できるようになってみてください。
1)呼吸量でセルフチェック
肺活量として有名な呼吸量ですが、呼吸量が少なければ少ないほど交感神経が高ぶりやすく、呼吸量が多ければ多いほど副交感神経を活動させやすいという目安があります。
ここでいう呼吸量とは、一度に肺に入ってくる空気量のことを言います。
従って、呼吸数が多くても、大量に息を吸って十分に息を出せてれば呼吸量が大きいと言えます。
また、呼吸数が多く、呼吸量も少なければ、交感神経が高ぶりやすくパニック障害などを起こしやすくなります。
一方、溜息やあくびばかりしていると、呼吸量が自然と多くなり、副交感神経が高ぶりやすくうつ病になりやすい傾向とも言えますので、深い呼吸も浅い呼吸もどちらも使い分けや使いこなせるといろいろな状況に合わせた対応が可能になります。
2)呼吸の癖をセルフチェック
呼吸法を知り始めた人に多いパターンとして、仕事や何かに集中しているときは呼吸が浅かったり止まっていたりして、気づいたときに深呼吸を行うというやり方をしている人がいます。
これは、意外に思うかもしれませんが自律神経失調症の原因となる呼吸法ともいえるのです。
なぜならば、深呼吸を行おうとしているときには副交感神経を活動させストレス発散をしようとしているわけです。
けれど、仕事や何かに集中しようとしているときには呼吸が浅く時には止まっていたりするわけです。
これは、最も頑張っている時間の話ですので、理解できていると思いますが、頑張ったものが身につくものです。
要するに、リラックスしようとした深呼吸は気晴らしでしかなく、本来は、交感神経を活動したくてうずうずしている状態の行動パターンなのです。
ですので、興奮性の症状を取り除きたいのであれば、いかに仕事や何かに集中しているときにリラックスしながら作業できるかがポイントになるのです。
要するに、これまで呼吸が浅かったり止まっていた時間帯こそ、深呼吸できるように訓練することが自律神経失調症を阻止する重要ポイントと言えるのです。
3)呼吸の意識をセルフチェック
呼吸を意識するうえで最も重要なタイミングは運動との絡みになります。
筋トレをするときには付けたい筋肉に力が入っているときに息を吐き、ストレッチやヨガで筋肉を緩めたいときには、その筋肉が伸びている状態で息を吐くということが重要なチェックポイントになります。
しかも、筋トレの時には力強く息を吐き、ストレッチやヨガの時には、力が抜けていくように息を吐くということが重要だったりします。
このような意識は知っていなければできるものではありません。
逆に、知っている人にとってはいたって普通の呼吸法になりますが、一般的にはまだまだ浸透していないものですので、早目に理解して習得できるようになりましょう。
ちなみに、息を吐くというのは副交感神経の働きになり、息を吸うというのは交感神経の働きになりますので、どちらの症状に偏っているのかに対しても理解していると効果的に対応できるようになります。
1-6 胃痛・便秘・下痢などによる自律神経失調症
胃と腸に関しては、自律神経を最も理解できる臓器と言えます。
胃の問題が多ければ交感神経の問題が考えられ、腸の問題が多ければ副交感神経の問題が考えられるという感じに分けて考えると理解しやすくなります。
このようなことを頭に浮かべながら胃腸のセルフチェックを行っていきましょう。
1)胃のセルフチェック
胃の問題は様々で、食欲旺盛・食欲不振・すぐにお腹が空いたり・いつまでもお腹が空かない・胃痛・胃潰瘍・胃炎・胃がん・胃下垂・胃酸過多・胃拡張・胃痙攣・逆流性食道炎などなど、胃の問題は非常に多いものです。
そのほとんどが交感神経の活動によりダメージを負った症状と言えるのです。
胃下垂に関しては、ダメージを負いすぎて、疲れ果てたものですので、現時点で交感神経が高まっているということではありませんが、そういう時期があったという証明になります。
もちろん、胃下垂の原因は他にもいろいろとありますので、これだけではないのですが、胃の問題として考える場合に、何が交感神経を活動させているのかを明確にする必要があります。
そういう意味でこのページ内に書かれてある記事の隅々まで何度も読み返すことで、あなたの自律神経に起こっている問題が明確になってくると思います。
2)腸のセルフチェック
腸の症状の代表的なものは、便秘や下痢ですが、それ以外にもガス・憩室・過敏性腸症候群・十二指腸潰瘍・腸ねん転・腸閉塞・大腸がん・直腸がん・痔などがあります。
これらの問題は、腸が働くべき副交感神経が活動する時間よりも交感神経の活動時間が長いということが大問題になっています。
また、食事量が多ければ多いほど、腸が消化吸収させる時間を確保する必要があります。
でも、交感神経が高ぶっている場合には、身体を休ませ副交感神経を活動させる時間の確保をもったいないと捉えてしまうことが多くなります。
その結果、腸に大きな負担を与えダメージを蓄積させ病気を作ってしまうことが多いのです。
睡眠のパートでもお話しましたが、副交感神経は最も睡眠時間に働く神経になります。
ということは、腸は最も睡眠時間に活動する臓器ともいえるのです。
ところが、交感神経が活動しすぎていることによって睡眠時間が削られ、短時間で消化吸収を行うことを強いられてしまうので、このような自律神経の乱れから問題が数多く起こってしまうのです。
1-7 心理的ストレス・感情の起伏などによる自律神経失調症
一般的には自律神経失調症の原因はストレスによるものと捉えられています。
けれど、ここまで読み進めていただいたあなたなら理解できていると思います。
ストレスから起こる自律神経失調症はほんの一部であるということを。
でも、このストレスから起こる自律神経失調症は、症状が根深くなることが多いので、しっかりと理解を深め対処できるようにならないと一生薬漬けになってしまう危険性さえありますので、セルフチェックをしっかりと行い、確実に対処できるようになっていきましょう。
1)心理的ストレスのセルフチェック
あなたは日常どれほどのストレスを実感できているでしょうか?
そして、そのストレスを素早く解放させることができているでしょうか?
もし、出来ていなかったら、ストレスから逃れることばかりを気にしていると、自律神経失調症は、確実にあなたの身体を襲うことになります。
なぜならば、心理的ストレスとは【あなたが嫌と思うすべて】の物事のことだからです。
すべてを選べ手にすることができる豊かな国になってしまったことが自律神経失調症の根本原因になります。
ですから、好きなものばかり選択していてバランスを崩してしまっているのです。
仕事でストレスを受けているのだから好きなものばかり選択しているわけではないと考えてしまうかもしれませんが、仕事がストレスと考えている段階で『もっと好きなことがやりたい』という欲求の表れが起きているのです。
そのため、ストレス発散で偏りすぎるぐらいに好きなことへのこだわりを強くしてしまうことから自律神経が乱れやすくなっているのです。
2)感情の起伏でセルフチェック
感情は、怒り・嬉しい・思い悩む・悲しい・恐れる・驚くなどがありますが、特に敏感に反応してしまう感情はないでしょうか?
五臓 : 肝 ・ 心 ・ 脾 ・ 肺 ・ 腎
五志 : 怒 ・ 喜 ・ 思 ・ 悲 ・ 恐(驚)
という感じで、臓器と感情とは連動した働きがあります。
そのため、同じ様な感情に反応してしまったり、そのような感情を沸かすための活動を自然と行っている場合には、自律神経を乱すための活動をしているとも言えます。
もし、そのような行動を取っていることに気づかれた場合には、今まであまり使っていない感情を動かすような工夫をしてみましょう。
一番簡単な方法は、映画や小説を利用することです。
利用していない感情が沸きそうなものを選んで、意識的に感情を動かすようにしてみましょう。
自然と自律神経が活動しやすくなります。
1-8 交通事故やスポーツ障害による自律神経失調症
このタイプは、意外と多くの人がはまっている部分の自律神経失調症になります。
なぜなら、体調不良を治そうと、整体院やカイロプラクティックで診てもらう際に、ボキボキと背骨を矯正してもらうことで、自律神経が整うどころか乱れていることが多いからです。
背骨の矯正に利用されるスラスト系(背骨をひねって音を出す)の矯正術やブロック系(ベッドの一部が沈むことで矯正するもの)の矯正術は、交通事故で背骨に与える影響と同じような作用があるからです。
いわゆるむち打ちの元になります。
また、ご自身で調子が悪くなると背骨を鳴らしてしまう癖がついている人もいます。
これも同じく交通事故と変わらないのです。
スキーやスノボー、アメフト・ラグビーなどなど、あらゆるスポーツで打撲や転倒など繰り返していても同じような衝撃を受けます。
そして、背骨を出入りしている自律神経を傷つけたり神経伝達がしにくい形状を作ってしまったりすることがあるのです。
2.タイプ別自律神経失調症でセルフチェック
生活習慣のセルフチェックだけでは、わかりにくい自律神経失調症の人も多くいると思いますので、タイプ別でもセルフチェックできるようにしておきます。
2-1 症状を実感しないタイプの自律神経失調症
実は、病院へ一度も見せたことがないけれど、自律神経失調症になっている人が意外と多かったりします。
『年のせい』『運動不足のせい』『ストレスのせい』などと自らを言い聞かせるようにして病気じゃないふりをしている場合があります。
けれど、もっと恐ろしいのは、完全に自律神経を乱す生活を行っていて、はたから見ると、いろいろ問題が出ているのに気にもしていない人がいます。
このタイプは、交感神経もしくは副交感神経が、どちらかに偏りすぎている状態を表します。
自覚できる症状が出てしまうと、パニック障害やうつ病と診断されてしまうほど大きな問題になるのですが、自覚していないとどうにもできません。
もちろん、このような記事を探し回ることもないので、本人が気づくこともなく、問題が大きくなってから気づくことになるのですが、そうならないようにも、今症状を自覚しているものぐらいはセルフチェックを行い、今すぐ改善できるようになってしまいましょう。
2-2 つらい症状のはずが病院では『異常なし』とされる自律神経失調症
健康情報では、症状を感じたら真っ先に病院へ。
というお勧めのコースをご紹介していますが、多くの病院は症状単体では何もできません。
なぜならば、病院は病気が専門だからです。
そして、病気ではない症状の塊をひとくくりにして自律神経失調症と呼んでいるのですから、自律神経失調症と診断されたからと言って改善できるわけではないのです。
病院で異常が見られないということは、器質的にも機能的にも問題がないわけですから、あとは生活習慣次第ということになります。
要するに、先に挙げた生活習慣のどこに問題があるかを突き止めれば改善することが可能な状態と言えるのです。
2-3 年齢と共に起こりうる自律神経失調症
年齢と共に誰もが経験することとして、以下の3つがあります。
以下の3つは、どれも調整が可能なものですので、老化とか年のせいと思われる現象が起こったら、以下のセルフチェックをしっかりと行い、対処できるようになりましょう。
1)体力のセルフチェック
年齢と共に体力が衰えるのは誰もが経験することです。
筋力も柔軟性も衰えはするのですが、一方、100歳になっても運動で体力は上がるという研究データもあります。
そういうことから、体力が落ちたと思えた段階で、疲れやすいと思う部位の筋力アップを積極的に行っていきましょう。
2)回復力のセルフチェック
年齢と共に体力同様衰えていくのが回復力です。
年齢と共に睡眠がうまく取れず、夜中に何度も目が覚めたり、早目に目が覚めたりします。
これが副交感神経の力が衰えた印になります。
副交感神経は疲労回復や、身体を成長させる働きがありますので、この神経の活動が衰えると、疲れも病気も回復しにくくなってしまうのです。
要するに、年とともに自律神経失調症に自然と陥っていくということでもあります。
そして、副交感神経の活動を強化するうえで目安になるのが足腰と下腹部の筋力になります。
これらの筋力と柔軟性アップを目指すことで睡眠力を高め、回復力を取り戻しましょう。
3)水分量のセルフチェック
赤ちゃんの時には体内はほぼ水分だけで構成されています。
それが、年々水分量が減っていくというのも老化現象の一つです。
そこで、水分摂取が重要になってくるのですが、飲み物の水分だけでなく『生きた水分』も十分に取る必要があります。
生きた水分とは、野菜や果物など、ついさっきまで生きていた植物の中で活動していた水分です。
水やお茶などで水分を摂取しても所詮はそれらは作りものですので、生きている私たちの身体にはマッチしにくくなっています。
そういうことからも野菜や果物に含まれる生きた水分を積極的に取るように食習慣を変えていきましょう。
2-4 精神的なストレスから起こりうる自律神経失調症
ストレスに関しては、先にもお話しましたが、ここでは、自力でどうにもならないストレスについてお話します。
自力でコントロールできないストレスとは、事件や事故によるトラウマです。
どう頑張ってもトラウマの呪縛から解放されないような深いストレスに関しては、薬物療法やカウンセリングなどを利用しなければ、回復が難しいものと言えます。
かといって、薬のコントロールだけに丸投げしていると、自律神経が機能しなくなりますので、少しでも体調が良くなってきたら生活改善を行い、自律神経を自ら回復していくような調整を行っていくことが完全克服につながります。
2-5 肉体的な問題から起こる自律神経失調症
肉体的な問題として、筋肉や運動方法については先に話しましたが、ここでは、姿勢や歩き方についてお話していく必要があると思っています。
なぜならば、『正しい姿勢』『正しい歩き方』という呪縛にはまっている人たちが多いからです。
肉体的な問題を理解するうえでは欠かせないものになりますので、しっかりとセルフチェックできるようになりましょう。
1)姿勢によるセルフチェック
姿勢というのは、最も自律神経の状態を把握する上で初歩的な指標になります。
どのような姿勢であれ、緊張感漂う姿勢であれば、交感神経を使っている姿勢と言えます。
どこからどう見てもだらっとした姿勢であれば、副交感神経を使っている姿勢と言えます。
これは、まだ良い悪いではありません。
この姿勢をどのようなタイミングで使っているかが重要なチェックポイントになります。
緊張しているときや集中しなければならないときにピシッとした緊張感漂う姿勢であれば交感神経が高ぶりすぎ、興奮性の症状を発症しやすい目安が立ちます。
片や、緊張や集中しているときにだらっとした姿勢を取れる場合には、交感神経を高ぶりやすい環境で副交感神経を活動させやすいので、パフォーマンスが最大限発揮できる状態と言えます。
このように、同じ環境であっても姿勢一つで状況が一変します。
自律神経の交感神経と副交感神経同様、ビシッとした姿勢とダラッとした姿勢を使い分けられるようになると体調管理もしやすくなります。
2)歩き方によるセルフチェック
歩き方も健康情報にたくさん出てきますので、様々な正しさを知ってしまっています。
でも、それぞれに長所があり『何のための歩き方なのか?』が重要なチェックポイントになります。
- 早く歩きたいのか?
- 歪みを治したいのか?
- うつ病を克服したいのか?
- うつ病予防がしたいのか?
- 心肺機能を高めたいのか?
- 緊張を取り除きたいのか?
- 運動のウォーミングアップとしての歩行がしたいのか?
すべてバラバラの正しさがあっていいと思いませんか?
そして、歩き方でも、
交感神経を高めるのか抑えるのか?
副交感神経を高めるのか抑えるのか?
目標が違えば、正しさも違うということが理解できると思います。
このようなほんの少しのことが理解できていれば自律神経失調症を予防できるのですが、多くの人は知らないので、気づいたときには自律神経失調症になってしまっているのです。
このように様々な視点でセルフチェックを行っていくことで、自律神経失調症の原因が明確になり、改善すべきポイントも理解することができるようになるわけです。
健康情報の中で、自律神経失調症のセルフチェックなど数多く出ていますが、『結局はどうすればいいの?』というところで行動が止まってしまうものです。
もしかしたら、この記事を読み進んでいただいたあなたも現時点でその様な状態になっているかもしれません。
もし、そのような状態になっているのであればこちらの記事で、改めて自律神経失調症の治らない理由と改善ポイントをチェックしてみてください。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。