食後の背中の痛みが起こる原因と対処法
あなたは、食後に背中の痛みを感じたことがあるでしょうか?
最近では、このような悩みで検索すると病気の話しか出てきません。
なので、心配の種が増えるだけなのですが、あなたは大丈夫でしょうか?
ここでは、病院で検査に引っかかる前に、あなた自身で原因を理解し早急に対処できる方法をご案内していますので、最後まで楽しみながら読み進めていただければと思います。
1.食後と背中の関係について
文字通りに考えてみると、食後に絡むものとして、食道・胃・小腸・肝臓・膵臓などの臓器の何らかの異常が背中の痛みと絡んでいるように考えられます。
そして、人体の構造を考えてみると、背中の痛みにさらに近づいてくることが理解できると思います。
この画像を見てもらえば直感的に理解できると思いますが、多くの臓器が背骨にぶら下がっている状態になっています。
しかも、背骨からはその臓器の状態把握・異常の改善などを行える自律神経が行き来しています。
背骨は背中の一部ともいえる場所ですよね?
このようなことからも、食後と背中という関係性が見えてくると思います。
2.食事と5つの臓器の関係性
次に、食事と臓器の関係性を見ていくことにしましょう。
先程、このような臓器と絡みがあるという話をしました。
1)食道
食道は、口に入れた食べ物を歯で噛みきり、すりつぶし、のどへ流し込み胃まで直通で送り届ける通路になっています。
2)胃
胃は、口の中で若干小さくなった食材をさらに細かくするために胃酸で、小さく分解したり液体の状態に溶かしたりして小腸へ流し込みます。
3)小腸
胃から小腸に入るところを十二指腸と言いますが、ここには、肝臓と膵臓から消化酵素を排出する穴が開いています。
十二指腸では胃で細かくなった食材をさらに細かく分解し栄養素の形に仕上げていきます。
4)肝臓
肝臓は解毒作用を主に担っている臓器ですが、十二指腸へ消化酵素を送り込み、解毒しなければならない物質が含まれているかを食材を溶かしながら判断し、身体に負担を与えないように重要な作業を行ってくれています。
5)膵臓
膵臓は糖質の調整を主に行っている臓器です。
糖質とは、炭水化物から食物繊維を抜いたものと糖類(砂糖・ブドウ糖など)を指しています。
これらが身体にとって余分にある場合には、減らす消化酵素を、不足していれば、増やす消化酵素を排出し調整しています。
糖質は、身体を動かすためになくてはならない栄養素ですので、少なくとも日常の運動量に見合った体質の調整を行わなければならないわけです。
3.食後の背中の痛みはタイミングが重要
ここまで、内臓の位置関係と臓器の役割を見ていただきました。
ですので、ここからは背中に痛みが出るタイミングを確認していくことで、どの辺りが原因になっているのかを判断していくことにしましょう。
ちなみに、
食道・・・食べ物を飲み込んだすぐに反応する
胃・・・食事中に反応が始まる
小腸・肝臓・膵臓・・・食後直ぐに反応が始まる
このような形で口から順に食べたものは流れていく特徴がありますので、おおよそのタイミングで、痛みの原点を理解することができるわけです。
4.背中の痛む場所から関係性の高い臓器を特定し対処する方法
画像のように、上中下に3等分すると、臓器と痛みの関係性が見えてきます。
A)食道の痛みゾーン
この領域での痛みは、飲食したもので食道が炎症を起こしている可能性がありますが、ハチミツをなめることで早期に改善することができます。。
もしくは、何かが途中で止まってしまっていることも考えられますが、こちらは何か水分を流し込むことで改善できることがあります。
※水分を流し込んでも何かが詰まった感覚が取れない場合には、梅核気(ばいかくき)という状態が考えられます。その際はご近所の漢方薬局で対応していただくと早期に改善できます。
B)消化ゾーン
画像ではわかりにくい領域ですが、上は肩甲骨下部から、下は肋骨の最下部までの領域になります。
この範囲に痛みが感じられる場合には、胃・肝臓・膵臓が考えられます。
あとは、背中に痛みが出るタイミングと取り入れたものから推測をしていきます。
B-1 胃による痛みの場合
胃による痛みの場合には、食べ過ぎや、水分で流し込むような食事の取り方をしたか、あまり噛まずに飲み込んだ場合に、その勢いにより胃が下垂させられた場合と、消化のために胃酸が出すぎたことにより胃が炎症を起こしたことにより起こった痛みであることが多い現象です。
この場合には、単純に食べる量と食べ方を調整する必要があります。
そして、胃酸が出すぎている場合には、『空腹感』に注意をしながら食べてください。空腹感が消えてきた段階で食事を終わらせることができれば胃酸の出すぎを抑えることができます。
胃下垂になってしまっている場合には、横隔膜と大腰筋という筋肉をしっかりと機能させる必要があります。
B-2 肝臓による痛みの場合
この手の背中の痛みは、食べ過ぎか身体にとって負担のかかるものを取り入れた証明になります。
代表的なものとして
- 薬
- サプリメント
- アルコール
- コーヒー
- カフェイン
- 食品添加物
- 化学薬品
などに注意をしていきましょう。
そして、このゾーンの右寄りに痛みが出やすいのが肝臓の特徴になります。
B-3 膵臓による痛みの場合
先で説明しましたが、膵臓による背中の痛みの場合には、直感的に理解できると思います。
要するに
- 糖質を必要以上に取ったか
- 糖質制限しすぎたか
というポイントに絞られてきます。
そして、膵臓による痛みに関しては、このゾーンの左寄りに痛みが偏る特徴があります。
肝臓と膵臓により背中が痛む場合には、こちらのページに強化法をまとめていますので、参考にしてください。
C)胃下垂・宿便ゾーン
食後直ぐではなく、しばらく時間が経ってから痛みだすのがこの周辺の痛みです。
ただし、胃下垂で胃がこのゾーンに入り込んでいる場合には、胃がかなり冷えている可能性があります。
すると、食事を取るたびにいに負担をかけてしまうことから、食後に疲れ果てた胃が固まり重くなって下垂していきます。
これは、人間の身体も同じですよね?疲れたら誰でも無気力になり横になりたくなると思います。
このような場合には、胃の調整を行う必要がありますので、こちらの記事を参考にしてください。
さらに、胃は元気で食事も美味しく取れているけれど、腸の処理が追い付かなくなり、宿便が溜まっていく可能性があります。
その場合には、こちらのページを参考にしてください。
5.食後の背中の痛みの大きな理由
食後の背中の痛みは、食事してからのタイミングで、3つのゾーンに分けて考えると、問題を起こしている臓器が理解できます。
内臓はすべて背骨にぶら下がっているため、食事量が多すぎると物理的に胃腸に負担がかかり、必要以上の摂取量があれば胃も腸も下垂します。
胃腸が下垂すれば下垂するほど背骨に負担がかかり前かがみにならないとつらくなります。
しっかりと身体を起こそうとすれば背骨周辺の筋肉が緊張せざる負えなくなります。
この緊張が持続的にあると筋疲労が起こり痛みの元になっていきます。
また、肝臓や膵臓に関する痛みは、内臓と自律神経と背骨の関係で理解できると思います。
食事で何をどれぐらい食べたかによって、痛む臓器が変わり、Bのゾーンで右寄りに痛みが出るのか左寄りに痛みが出るのかで、関連臓器が特定され、痛みを改善する方法も理解できるようになります。
このようにどのような背中の痛みでも食後という限定で考えると原因を簡単に明確化することができ、病院へ行くよりも先に対策を立てることができるようになりますので、参考にしていただければと思っています。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。