自律神経失調症の自己診断方法
自律神経失調症は自己診断が重要になります。
この自己診断が、明確になることで、改善方法が確定し、誰もが改善できる方法を手に入れることができます。
ところが、病院や治療家に自律神経失調症と診断されてしまうと、自律神経失調症を改善することを他者にゆだねてしまうことになり、わざわざ改善する方法を見失ってしまうことになりかねません。
そういうことから、ここでは、自律神経失調症を改善していく上で、自力で診断する方法と、改善していく方法を身に着けていただこうと思っています。
自律神経失調症は、自律神経が乱れていることを言っているわけですので、自律神経を乱さないようにすることが、自律神経失調症の予防にもなり、改善する方法になります。
自律神経失調症は、大きく分けて二つになります。
1.生活習慣
2.肉体の状態
当然と感じる場合もあると思いますが、本当の意味でこの二つの状態が重要かどうかを、判断しながら自己診断できるように理解していっていただければと思います。
1.生活習慣が自律神経失調症の原因?
自律神経は日常生活の中で、体調管理をしてくれる大事な神経になります。
従って、生活が乱れるような方法を取ってしまうと、自律神経が乱れ自律神経失調症になりやすくなります。
要するに、自律神経失調症の原因を明確にする方法として、まずは生活習慣の乱れをチェックする必要があるわけです。
もちろん、自律神経がしっかりと働いていれば、生活の乱れも正してくれそうなのですが、
生活が体質を作る
ということがあり、生活の乱れは体質の乱れの原因ともなります。
体質が乱れることで自律神経が乱れ自律神経失調症となってしまうことになるのです。
ですので、自律神経失調症と診断するうえで、重要な生活習慣の乱れをしっかり理解することで医療に頼らず自律神経失調症から克服する方法を手に入れられるようになるのです。
1-1 睡眠時間で自律神経失調症を自己診断する方法
睡眠というのは、本来太陽が沈んでいる時間に取るように体内設定されています。
要するに、暗い時間帯が本来の睡眠をとる時間帯と言えるのです。
ところが、電気の普及により、いつでも自由に活動できる方法を手に入れ、自律神経の乱れを作る世の中となってしまいました。
また、国際社会となり、海外を行き来する人たちが増えました。
時差を飛び越えるような活動が普通にできるようになってしまったのです。
そういうことから、日本国内の時間軸だけでは、身体をコントロールすることが難しくなっているのです。
暗い時間に睡眠をとるということから、副交感神経が活動する時間帯もまた暗い時間帯と考える必要があります。
なぜなら、副交感神経は睡眠中に最も活躍する神経だからです。
従って、睡眠の問題から自律神経失調症を診断するためには、
1)夜遅くまで働いていたり、遊んでいることが多い
2)夜なのに明るく騒がしいところにいることが多い
3)日々寝ている時間帯が違う
4)日中眠くなることが多く良く昼寝をしている
5)寝ても寝ても疲れが取れないから休日に寝だめをしている
このような方法で日々過ごしている場合には、自律神経失調症になる可能性が高く、治らない理由にもなるわけです。
ちなみに睡眠の問題を自己診断してみたい場合にはこちらの記事が参考になります。
1-2 食事の時間で自律神経失調症を自己診断する方法
睡眠時間がずれればずれるほど、食事の時間もずれてしまい、日々の食事を取る時間も狂ってしまい、自律神経が乱れてしまいます。
これも自律神経失調症の診断ポイントとなります。
食事をとる時には交感神経が働き、食間の何も飲食していない時間帯に消化吸収を行う方法として副交感神経が働くという活動で自律神経はバランスを取っています。
そして、食事を規則正しく食べることで、胃の状態も腸の状態も保つことができ、自律神経が乱れずに済む方法となるのですが、仕事やプライベートを優先することが多く、食事をゆっくりと同じ時間に取ることが難しい世の中になっています。
このような方法で、やるべきことを優先し、食事は後回し、食べたとしても、無理矢理流し込むように食べたり、ゆっくり食べる時間がないからとちょこちょことつまみ食いをすることで、自律神経が乱れやすくなり、自律神経失調症になる可能性が高まってしまうのです。
従って、自律神経失調症になる可能性が高い食事の診断ポイントとして
1)食事の時間が決まっていない
2)ゆっくりと食事を取っていない
3)早食いや大食いの癖がある
4)間食が多い
5)平日と休日で食事の時間帯が違う
このような方法で食事を取っていると、自律神経失調症になりやすく治しにくいということになります。
1-3 運動のバランスで自律神経失調症を自己診断する方法
運動するために食事をとり、運動で疲労がたまるから睡眠で回復するという方法があります。
また、好きなだけ食べたり飲んだりしているから、余分なものを運動で消費し、しっかりと睡眠時間を確保し消化吸収や疲労回復しなければならないという方法を考える人もいます。
実は、運動して疲労がたまった筋肉をそのまま放置していると、固まってしまう習性があります。
硬くなった筋肉を触って『鍛えられたいい筋肉』と考えてしまう人がいますが、それは大きな誤りです。
力も入れていないのに固まっていては、筋肉本来の力を十分に発揮することができません。
筋肉は柔らかく十分に伸びたところから、一気に縮む力が、最大の筋力なのです。
従って、日々筋肉や関節の柔軟性を引き出すような方法で運動することが重要だったりします。
筋肉に力が入る瞬間は交感神経が働き、筋肉から力が抜け緩んでいる時間は副交感神経が働く。
このようなところにも自律神経の活動が絡んでいたりします。
そういうことから、日々筋肉や関節を動かせていないことが自律神経失調症の原因になっていることが多くあるわけです。
従って、運動による自律神経失調症の診断ポイントは、
1)息が上がり中々呼吸が落ち着かないほどの運動量である
2)体中いたるところの筋肉がパンパンに固まっている
3)柔軟性がない
4)筋力が全くない
5)活動するとすぐに疲れて休みたくなる
6)筋トレはするけどストレッチはほとんどやらない
7)ヨガやストレッチで痛みを感じる
8)運動は苦手だからやらない
このような考え方や運動方法を取っている場合には、自律神経失調症のリスクが高いと言えます。
2.自律神経失調症が治らない生活が現代病の最大の原因
このように、生活習慣ということが、自律神経を保ったり乱したりする最大のポイントであることが理解できたと思います。
そして、もう一つ、このような生活習慣の乱れによって自律神経失調症が発症しているのであれば、薬で治らないのも想像しやすいと思います。
また、病院で、症状の原因を検査で診断してもらおうとしても、
『あなたの睡眠時間』
『あなたの食習慣』
『あなたの運動習慣』
まで、カバーできる検査の方法はありません。
そこまで病院で見なければならなくなれば、医療保険の適用外となってしまいます。
そうなると、病院のすべてが保険外となり、単なる風邪でさえ、簡単に病院を受診することができなくなってしまうでしょう。
そうならないようにするためにも、自律神経失調症は、自己管理をしながら生活を送り、時に自己診断しながら身体に目を向けていく方法が、予防にも改善にも必要だということになります。
3.自律神経失調症を歪みから自己診断する方法
生活習慣に次いで、もう一つ自律神経失調症を自己診断できるポイントがあります。
それが、『歪みチェック』です。
身体には数多くの骨があります。
その骨を自由自在に動かす筋肉があります。
けれど、現代社会には数多くの便利グッズが開発され、誰もが楽に生活できるようになったことから、多くの人の身体に歪みができるようになってしまいました。
そして、この歪みが自律神経失調症の大きな原因になっていることがあるのです。
3-1 歪みと自律神経の関係
自律神経は、背骨から出入りしている神経になります。
背骨には、32から34個の椎体が積み木上に重なっています。
この背骨は一つ一つが絶妙なバランスによって関係を保っています。
そして、それぞれの背骨と背骨の間から自律神経が出入りしているわけです。
その出入り口にある背骨の状態が左右差や前後差がある状態を歪みと言います。
この歪みを確認していくことで自律神経失調症を自己診断する方法もあるのです。
3-2 立ち方の癖から自律神経失調症を自己診断する方法
立ち方というのは人それぞれ癖があったりします。
ここでの診断ポイントは、左右差です。
1)片足に重心をかけた立ち方
2)壁などに垂れかかるような立ち方
3)脚をクロスにするような形で立つ方法
などが多かったりすると、骨盤が歪み、その上に乗っている背骨も、骨盤の歪みに合わせて歪んでしまうことになります。
歪みを改善する方法は後程お話しますが、まずは、歪みチェックにより自律神経失調症を自己診断してみてください。
3-3 座り方の癖から自律神経失調症を自己診断する方法
立ち方と共に、歪みを作りやすいのが座り方になります。
1)車を運転することが多い
2)ソファーに座っている時間が長いもしくは多い
3)片側のひじ掛けにもたれかかって座っている
4)脚を組んで座っている
5)椅子の下の環境により片側に脚がずれて座っている
などがあれば、骨盤が歪み、骨盤の上に乗っている背骨が歪んでしまうということが起こるわけです。
3-4 寝方の癖から自律神経失調症を自己診断する方法
もう一つ目安になる診断方法が、寝方になります。
仰向けやうつ伏せで寝ている場合、
1)脚の形に左右差がある
2)片側を向かなければならない身体の癖がある
このような場合には、背骨や骨盤、肩甲骨などに歪みがある目安となります。
肩甲骨の歪みだけであれば、自律神経失調症の原因にはならないのですが、大抵の場合、肩甲骨が歪むと肩甲骨の高さにある背骨も歪んでしまうことが多く、自律神経失調症を発症するリスクが高まってしまいますので、参考にしてください。
4.背骨や骨盤の歪みを診断し修正する方法について
歪みを診断し、修正する方法は、整体師やカイロプラクターなどの仕事と感じる人もいると思いますが、ここで話すのはあくまでも自己調整可能な範囲となります。
とはいえ、整体やカイロプラクティックで歪みが正されるのかというと、必ずしもそうではないので、こちらの記事を参考にしてもらうと良いかと思います。
https://curehouse.jp/nblog/etcpain/hannshin-pshibire
4-1 足踏みだけで骨盤や背骨の歪みを簡単に自己診断する方法
骨盤や背骨の歪みを簡単に自己診断する方法に、いたってシンプルな運動があります。
それが、【立った状態で目を閉じ、その場で足踏みする】という方法です。
足踏みする前の位置から全く動かずに足踏みできれば『歪みはない』と診断できます。
目安として、1分程度足踏みを行って診断のヒントにしてみてください。
あくまでも目を閉じなければ、歪みを判断することはできませんので、両眼を閉じ行ってください。
なお、目を閉じるのは危険と自己診断できる場合には、そもそも身体が歪んでいる意識を持たれているので、無理に行う必要はありません。
また、歩ける範囲がある場合には、真っ直ぐ数mから数十m目を閉じて歩いてみると、さらに正確な診断が可能になります。
4-2 立つだけで骨盤や背骨の歪みを簡単に自己診断する方法
まずは、両足で立ち、目を閉じてみてください。
1分間ぐらつかずに立てる場合には、片足で立ってみましょう。
もちろん、目を閉じて行ってください。
その際、片足3分、両足共に、ほぼぐらつかずに立てた場合には、歪みから起こる自律神経失調症はほぼないと判断していいでしょう。
しかし、目を閉じた瞬間に世界が変わるほどの違和感を感じたり、1分も立ち続けられない場合には、歪みが多くの原因となっている自律神経失調症であるということが自己診断できることになります。
4-3 骨盤や背骨の歪みを簡単に自力改善する方法
ここまで上げた様々な歪みを一気に改善出来てしまう方法があります。
それが、【片脚閉眼立ち】です。
そう、歪みを診断する方法として、ご案内した方法がそのまま改善方法になるのです。
どうすればいいかというと、『両眼を閉じて片脚で3分立ち続けるようにする』ということ。
歪みがあれば立ち続けることができず、立ち続けられるようになれば、多くの歪みが改善できたという目安になります。
もちろん、自律神経失調症の症状として、めまいや浮遊感がある場合には、片脚で目を閉じることがなかなかできません。
その場合には、まず両脚で立ち続けることを頑張ってください。
両脚の場合は、5分を目標に行ってください。
普通に5分こなせるようになったら、両脚の位置関係を変えて再チャレンジしてください。
1)足幅を広げたり
2)狭めたり
3)前後に開いたり
このように脚の位置に変えても5分ブレずに立てるようになってから片脚閉眼立ちに移行するようにしてください。
片脚閉眼立ちから始められそうな人であっても筋力不足やバランスの悪い場合が多いと思いますので、まずは、何度足をついてもいいので、合計で3分続けて行うようにしてみてください。
そして、3分間こなせる筋力がついてきたら、一度も足がつかずに立ち続けられるように訓練してください。
大抵の場合、片脚1分半ほど支えられるようになれば、多くの自律神経失調症の症状が落ち着いてきていると思います。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。