足首捻挫で内出血や痛みを早期に改善する方法
足首を捻挫したときに、最も注意しなければならないのは、
内出血
痛みや腫れなどは、捻挫の特徴的な症状ですが、内出血に関しては、捻挫の強さによって出る人と出ない人がいます。
そういうことから、足首捻挫において危険な内出血、危険ではない内出血の違いについて、お話していこうと思います。
1.内出血とは?
さて、内出血とは、どういうことを表しているのでしょうか?
内出血とは、文字通り、体内で出血を起こしている状態です。
では、なぜ体内で出血を起こさなければならないのでしょうか?
ここでは、足首の捻挫と同時に内出血した時に限定して、考えてみることにします。
1-1 捻挫とは
まず、捻挫とは、関節を守る靭帯が伸びたことを言います。
靱帯とは、関節が動ける範囲を決定づけるものと言えます。
靱帯の長さ以上に関節が動いてしまえば危険性が高まるということです。
足関節(足首の関節)が危険性のある動きをに起きてしまえば、足首の関節を守るための靱帯が伸びてしまう、もしくは切れてしまうことになります。
これが足首の捻挫です。
1-2 捻挫と内出血の関係について
足首を捻挫するほど関節が動いてしまうと、靭帯だけでなく、筋肉や血管も同時に損傷するわけです。
そして、この血管の損傷(傷ついたこと)が、内出血の正体だったりします。
要するに、内出血を起こす程の足首の捻挫は、靱帯が伸びただけでなく、筋肉も血管も損傷している状態を表しているということが言えるのです。
1-3 もう一つの内出血のパターン
また、もう一つのパターンで、例えば、足首の外側の靭帯を伸ばすような捻挫を起こした場合、足首の内側では、縮んでいる状態になります。
この足首が縮んだところで、骨と骨がぶつかってしまうことがあります。
その時に、運悪く、骨と骨の間に血管があれば、潰されてしまいます。
血管が潰れた時にも、血管が傷つくことがあります。
これも内出血のパターンになります。
1-4 足首の捻挫以外に内出血を起こす要因
足首を捻挫したと思っていると内出血の根本原因を見誤ることになります。
負傷のタイミングでは足首を強くひねったからただの捻挫だと思い込むわけですが、実は、捻挫どころではなく
1)単純骨折
2)剥離骨折
3)亀裂骨折
などになっていることも少なくありません。
なので、『たかだか捻挫』と思わずに、骨折の可能性もありますので、必ず整形外科を受診しておくことをお勧めします。
2.足首の捻挫でない出血を起こしたときの対処方法
捻挫の場合には、躊躇することなくアイシングを初期の段階で十分に行うことが最重要になります。
どのような捻挫であれ、最低限靱帯は痛んでいるわけです。
なのに、足首の捻挫を軽く考えていると、状況が日に日に悪化し治りにくくなることがよくあります。
なぜならば、足首というのは全体重が必ずかかる負担のかかりやすい関節だからです。
2-1 足首の捻挫で最優先のアイシング法
スポーツ医学の領域では、RICE処置というものが有名ですが、
R(Rest):安静
I(Icing):アイシング
C(Compression):圧迫・固定
E(Elevation):挙上
このように、まずは安静、次にアイシング、そして圧迫して固定を行う。
できれば心臓よりも高い位置に挙げておく。
という定番型の処置法があります。
ところが、この処置をしてしまうと、意外と腫れや内出血が引いた後に、
・足首に力が入らない
・思うように動かせない
・動かすと痛い
・痛みはなくなったが腫れが残っている
・じっとしていれば大丈夫だけど動くと痛みも内出血も出てきてしまう
などの、問題が起こることが多かったりするわけです。
2-2 即効性の高い足首捻挫の処置法
キュアハウスでは、上記のようなRICE処置は行いません。
なぜなら、リハビリに時間が必要だし、完治までに時間がかかりすぎるからです。
なので、キュアハウスで行う処置は、
1)アイシング
2)お灸
3)テーピング
この3つになります。
1)アイシング
そもそも、アイシングの仕方を知らない人も多いので、参考にしてほしいのですが、まずは、患部に冷湿布を貼ります。
ちなみに、冷湿布を選ぶときに守っていただきたいのは、ボルタレン・フェルビナク・インドメタシンなどを配合しているものは省いてください。
これらが入っていると、痛みをごまかされてしまい治りを反って遅らせることになってしまいます。
ただ、これだけで終わらせてしまえば、全く治療になりません。
この湿布の上から、氷嚢や保冷剤などで、さらに冷やすわけです。
このアイシングは、15分から30分程度で十分です。
2)お灸
続いて、足首捻挫の痛いところはやらず、腫れもしくは内出血を囲うようにお灸を行います。
ちなみに、お灸に関しては様々な種類が販売されていますが、ご紹介のお灸が最も安く安全なお灸であって、他のものを選んでいただいても問題はありません。
囲い灸というお灸の仕方は、臨床上やられている先生も少なくないと思いますが、経験が少ない人は、怖くてできない人が多いものです。
なぜならば、炎症部位を温めたら、腫れや炎症がひどくなるという常識があるからです。
ただし、そこが普通に温めるのと、お灸で温めるものの違いになります。
しかし、痛みを感じる場所へ直接お灸してしまうと悪化することが多いので、注意が必要です。
囲い灸は何度も繰り返すのですが、お灸をするたびに腫れや内出血の範囲が狭くなるものです。
ところが、中には腫れや内出血が大きくなる場合があります。
その場合には、再度アイシングを行い、30分程度経ってからまたお灸を行ってみましょう。
囲い灸でどんどん腫れや内出血の範囲が狭くなってきたら、最後に痛みを感じる場所が明確になってきます。
その段階まで追って言った結果、最後の一押しとして患部に直接お灸するとより痛みをなくすことができるようになります。
3)テーピング
ただ、上記のやり方には時間が必要です。
時間がない場合には、アイシングを行って、1,2度お灸を行ったらテーピングで動きやすくします。
これも、通常のテープングとは違い、圧迫や固定のためにはテーピングをしません。
リハビリを最小限に抑え、最短期間で痛みも腫れも内出血もなくす方法として、キュアハウスではキネシオテープを利用しています。
キネシオテープであれば、痛くない動きだけを制限し、ダメージを負っていない筋肉は通常通り動かせるようになりますので、おススメしています。
巻き方に関しては、こちらの動画を参考にしてみてください。
3.足首の内出血が捻挫ではなく骨折だった時の見極め方
最後に、捻挫だと勘違いして、上記の方法を長期間行ってしまうと、骨折だった場合に手遅れになってしまうことがあります。
なので、早めに骨折かどうかを判断するために、簡単なセルフチェック法をご案内しておきます。
セルフチェックできるのは三つのポイントになります。
1)叩打痛
2)振動痛
3)吐き気
まずは、痛みを感じている部位が足首の内側であれば、親指化人差し指、外側であれば、小指か薬指の先端を、軽く叩いてみた時に、患部に強い痛みが感じれた場合。
もしくは、車や電車に乗っているときに、車体が揺れるたびに痛みを感じる場合。
そして、寒気と吐き気を感じる場合。
いずれか一つでも当てはまる場合には、何時であれ救急で整形外科を受診してください。
そして、骨折が認められなかった場合には、上記に戻って、アイシングから取り掛かれば早期に対処できるようになります。
早ければ、整形外科や接骨院で3週間以上かかってしまう状態であっても、10日もかかることなく回復することができるようになります。
参考になれば幸いです。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。