水分摂取量は多い方が良いのか?少ない方が良いのか?
よく1日2リットルの水分を摂取した方が健康になれるという話があります。
あなたも無理してでも水分摂取量を増やそうとしていた時期があったかもしれませんし、現時点でも実践しているかもしれませんね。
では、なぜ水分摂取量がこれだけ健康に良いと囁かれているのでしょうか?
あなたはご存知ですか?
ここでは、水分摂取量について健康情報とは違った視点で見ていくことにします。
そして、あなたに見合った水分摂取法を身に着けていただければと思っています。
1.人間の身体には適切な水分摂取量があるという間違い
もし、人間の身体に良いという理由だけで水分を摂取しているのであれば、少し問題があるかもしれません。
世の中の情報は常に、偏った情報しか得ることができません。
なので、あなたが、『水分は多く摂取した方が良い』という情報を受け取っている傍ら、他の人は『水の飲みすぎは注意』という情報を受け取っていることがあります。
それは、『人によって水分の排出量が違うから』であって、
1)何をしている人なのか?
2)どのぐらい汗をかくのか?
3)どのぐらい排尿量があるのか?
4)どのぐらい水分の含まれた食事を取っているのか?
5)身体の大きさは?
6)筋肉量と運動量は?
7)入浴時間と入浴回数
などなど、様々な目安から、違いを見ていく必要があるわけです。
『水分を摂取できる人間』と『水分を摂取しにくい人間』がいます。
『水分を吸収しやすい人間』と『水分を吸収しにくい人間』がいます。
『汗をかきやすい人間』と『汗をかきにくい人間』がいます。
どれも同じ人間ではありますが、体質も環境も違う中で育った人間です。
なので、これらを一括りに【1日の必要な水分摂取量】と、厚生労働省のような水分摂取を推進する働きは、他人によって苦痛でしかないものがあったりします。
ただ、人間にとって必要な水分摂取量というものがあるのは確かです。
けれど、それが、『あなた』という限定された一人の人間にたいしてかどうかは別問題ということになります。
2.高齢者と子供に必要な水分摂取量
人間の身体は、子供の頃は水分量が多く、年齢と共に水分量が減っていくものです。
なので、若い頃はみずみずしい肌があるのに高齢になると、次第にガサガサな肌になってきたりするものです。
ただ、近年、アトピー性皮膚炎のような形で、若年でも皮膚の乾燥から問題が起こっていることもあります。
これは、ある意味【新陳代謝不足】ともいえるものなのですが、人間に必要な細胞の生まれ変わりとなる新陳代謝が欠かせません。
そのために必要なのが運動なのですが、受験戦争などが広まり、治安の悪化などもあり、外で遊ぶ機会が少なくなっているのが現状。
更には、利尿作用の高い飲み物として、
1)アルコール
2)コーヒー
3)紅茶
4)緑茶
などによって水軍摂取と思いながら体内の水分量をなくすケースも広がっていたりします。
そして、揚げ物やレンジでの料理などが多くなり、そもそも食材の中に含まれる水分を正当に摂取することができなくなっているのも現状だったりします。
その結果、子供であっても高齢者のように水分量が少なくなり、元々身体を動かし新陳代謝が高まりやすい生き方をしてきた高齢者の方が、まだまだ瑞々しかったりするのも大きな問題だったりします。
3.成人の男性と女性の水分摂取量の違いについて
高齢者と子供の違いのように、成人男性と成人女性の差もどんどんなくなっているのが昨今の流れになります。
女性の社会進出と共に、男性と同様飲み会への参加率が上がり、アルコール摂取量も増えてきて、利尿作用が高まる。
しかし、女性は男性と違って生理というものが毎月あるため、血液という水分を排出してしまう問題があります。
すると、血液を増やせる身体が必要になってきます。
血気盛んという言葉が代表となっているように、バリバリ運動していると血液は大量につくられる構造が身体にはあります。
そういうことからなのか、スポーツの世界でも女性の活躍が目立ってきています。
一方、男性はスポーツ離れで、貧弱な身体を抱えたままオフィスワークを行っている。
筋肉が働かない男性は、女性よりも冷え症になりやすく、より水分摂取を控えてしまう問題もあったりします。
このような高齢者と子供のように、成人の男性と女性の差もあまり大きく差がなくなっているのが現状だったりします。
4.体重の重さによって水分摂取量の違いについて
体重が軽い人と体重が重い人に対して、一律的に1日2リットルの水分摂取量が必要というのには非常に違和感を感じます。
実際に、キュアハウスの患者さんでも、無理に水分を取ろうとして、水毒症(水を飲みすぎて機能が低下している状態)で苦しんでいる人たちが多くいます。
さらに、体重が重いからとダイエット目的で水分摂取量を意識的に控えて危険な状態に陥っている人もいたりします。
しかし、どちらにとっても、2リットルという目安が重要とはとても思えません。
重要なことは、【どのぐらいの摂取量であれば体調が良く感じるのか?】という体感だと思うわけです。
もちろん、体調は良いと感じているのに、病気にはなりやすいのでは意味がありませんが、体調も良く病気にならなければ、水分の摂取量が多かろうが少なかろうが関係ないと思っています。
あくまでも、人間の身体は水分が多めになっていますよ。
そして、多くの人は毎日汗もかきおしっこも出すのだから、その分は摂取しないと乾燥し老化が進行しますよという話だと思っています。
5.夏場と冬場における水分摂取量の違い
夏場と冬場の違いで意外と気づかれていないのが、湿度の差です。
日本の夏場は比較的湿度が多いので、汗をかくような状況でなければそれ程水分量が減っていくようなことがなかったりします。
けれど、空調をつけっぱなし、特にドライ設定などで、意識的に乾燥しようとするケースがあります。
そんな中、意識的に水分摂取ができていればいいですが、設定温度が低く保たれていると、トイレが近くならないように水分摂取を控える人がいたりします。
一方、冬場は寒いという理由で水分量自体が少なかったりする反面、湿度が低く乾燥しているため風邪やインフルエンザの感染率が高まるという大きな問題があったりします。
これも、あくまでも、状況判断力が重要となるものと言えます。
6.食事で水分摂取量をコントロールする目安
キュアハウスでは、水分摂取量の正しさについて非常に強い疑問を持っています。
なぜならば、【その時の身体の状態】に必要な水分量が違いすぎるからです。
例えば、【死んだ水分】と【生きている水分】という考え方がキュアハウスにはありますが、これは、
水道水やミネラルウォーターのように加工された水と
野菜や果物の中で生き続けている水分
との違いが非常に大きいと考えています。
更に、
1)水
2)緑茶
3)コーヒー
の使い分けも重要と考えています。
これらは良い悪いではありません。
あくまでも適材適所のような使い分けが重要だとお考えています。
例えば、のど風邪だと
1)冷水
2)白湯
3)冷たい緑茶
4)温かい緑茶
のどれかが即効性を出しますし、熱中症などの時には、
【コーヒー】
の力は欠かせなかったりします。
とかく、物事を、【良い】か【悪い】という分け方をしてしまいますが、実はそんなことはこれっぽっちもありません。
重要なことは、即効で改善すべき時に適切な判断ができるかどうかです。
しかも、この場合の水分摂取量は『効果を感じるまで飲む』ということが重要だったりしますので、一日の水分摂取量の基準や正常値や平均摂取量などに惑わされることなく、あなたの体調をあなたの基準で正常化させるために水分摂取をして行けるための知恵となれば幸いです。
キュアハウス鍼灸治療院 院長。
病院に通うたびに、薬だけが増え、検査をしても『原因不明』と言われる痛みや症状を、ただ取り除くような治療ではなく、生活習慣を見直し、患者さん自身が自力で治すための手段を手に入れ、2度と同じような目に合わないような身体と習慣を身に着けられる治療と情報を提供。
これまで、20年以上に渡り、数々の治療院で経験を積み、施術の実績は80,000人以上。口コミが口コミを呼び、2016年のリピート率は98.7%。